スポーティで頼もしい存在感と視線の高さから来る運転の安心感、さらには広々とした室内空間がもたらす快適性や、日常の使い勝手のよさで人気の高いコンパクトSUV。しかし高速道路などでの乗り心地や安定性を懸念するドライバーも少なくないだろう。だがそれは、熟成を重ねてきた「GLB 200 d 4MATIC Urban Stars」には当てはまらない。初夏の風が吹く高級リゾート、逗子マリーナを目指した週末の小旅行を通じて、快適な車内空間で“疲れ知らず”のドライブを体感する。

photos : Kunihisa Kobayashi
words : Kazuhiro Nanyo

驚くほどスムーズな乗り心地

週末の始まる早朝、「GLB 200 d 4MATIC Urban Stars」の赤いボディが、都会の街並みを映し込む。直線基調の力強いシルエットでありながら、緻密に計算された面構成とエッジラインは、洗練された存在感を演出する。骨太な造形と都会的な品格を兼ね備えた佇まいは、このクルマのキャラクターそのものと言えるだろう。

そもそもコンパクトSUVに求められるのは、街中でもアウトドアでも、扱いやすく同時に頼もしい一台であること──。それは矛盾ではなく、オールラウンドなバランス感を重視して辿り着く選択肢として存在している。その一方、コンパクトSUVの傾向として、背が高い分、路面が必ずしも平滑ではない都会のシーンでは滑らかな乗り心地が、また風を受けやすい高速道路では走行安定性が、犠牲になりやすかったのも事実だ。

しかし、今回のGLBは、全高を生かした居住性の高さもさることながら、都内の信号間でのストップ&ゴーを滑らかかつ軽快にこなす点も特筆に値する。路上の混雑が徐々に増していく時間帯に、ペースの細やかな緩急を強いられても、スムーズな変速と加速、さらに着実な制動によって、クオリティの高い乗り心地が保たれる。パワーユニットや外部の騒音が抑制された静粛性に加えて、標準装備の本革シートに心地よく包まれるインテリアまでもが、余裕やゆとりをもたらしてくれるのだ。ハイエンド・サルーンの伝統を長年積み上げてきたメルセデス・ベンツだからこそ、この辺りのドライバビリティと車内空間の快適性は秀逸だ。

さらに高速道路に入ると、その走りは一層冴えてくる。ダイナミックセレクトを「COMFORT」に変更すれば、標準装備されたアダプティブダンピングシステム付サスペンションが、継ぎ目の多いバンピーな路面でも、上下動を柔らかくいなしてくれるのだ。

続いて速度域が上がると、ステアリングの反応やフィードバックをよりダイレクトに設定したくなる。それなら「SPORTS」を選択。すると路面は平滑だがコーナーの多い首都高のような道路で、GLBは水を得た魚のように安定したスポーティなフットワークを見せる。4MATICというメルセデス独自の四輪駆動システムは、各輪の荷重変化にかかわらず駆動力を効率よく伝え、雨天や悪路での乗り心地、安定性にも大きく貢献する。

無論、ADAS(先進運転支援システム)*も充実している。クルーズ走行時にはアクティブディスタンスアシスト・ディストロニックが使いやすく、ステアリング上のタッチコントロールボタンで操作できるため、手を離すことなくスムーズに設定が可能だ。前走車と一定の距離と巡航速度を保ちながら、適切に加減速してくれる。

* 先進安全装備はドライバーの安全運転を前提としたシステムで、事故被害や運転負荷の軽減を目的としています。このシステムは走行中の状況により、認識性能・制御性能に限界がありますので、システムだけに頼った運転は行わず、安全運転を心がけてください。先進安全装備をご使用の際には必ず取扱説明書をお読みください。

高速道路を降りて、湘南の山の手ならではの曲がりくねった道から、海沿いの狭い道路に差しかかると、GLBはまた新たな走りの美点を見せる。1845mmという車幅と4660mmの全長は決して小さくないはずだが、スクエアシルエットゆえの車両感覚のつかみやすさと見切りのよさ、そして充実したセンシング機能によって、狭い道で対向車とすれ違うにも安心・安全だ。

だからこそドライバーはもちろん同乗者にも、長距離移動の疲労のみならず混み合った道でのストレスも感じさせない。逗子マリーナにいざ到着した際には、これまで経験したよりも感覚的な距離感をグッと短く感じたほどだ。
驚くほどスムーズな乗り心地

また、逗子マリーナの駐車場でも、その取り回しのよさは際立っていた。前述した車両の四隅を把握しやすいボディ形状のみならず、360°カメラの映像がサポートしてくれるため、パーキングスペースへのバック駐車もストレスなく決まる。コンパクトSUVとしての機動力と、メルセデスならではのセンシング技術が、ドライブのどんな場面でも安心感を途切れさせないのは嬉しい限りだ。

ちなみに、1845mmという全幅は、都市部のタワー式やパレット式駐車場に多く見られる「全幅1850mm制限」の枠内にも収まるサイズであり、日本のインフラの諸条件に対しても高い“適応力”を備えている。
驚くほどスムーズな乗り心地

リアシートに備わる抜群の快適性

そんなGLBは、湘南の海にもよく似合う。だからこそ、コンパクトSUVとはいえ、GLBがカバーすべき実用性の範囲には、都会での日々の生活だけでなく、社交の場に出かけた際の洗練されたプレゼンスから、週末のアクティビティにおいての力仕事まで、そのすべてが含まれているのだ。

そして、この「スタイリッシュな堅牢さ」「実用性の高い洗練」というコンセプトは、今回のように3列7人乗り*のGLBでありながら、あえて3列目を使用せず、2列目シートと荷室を広々と使うシートアレンジを選択した際にも当てはまる。

* 3列目シートの利用は、身長168cm以下の乗員が推奨されています。


まず、リアドアの適度なサイズ感と開口部が広く設計されているため2列目シートの乗降性に優れているというのが一点。当然、リアシートに大きめのトートやショッピングバッグなどの荷物を積み込むのも、容易に行える。しかもフロントシートと同じ本革仕様であり、座り心地のよさからレッグスペースの広さまで、コンパクトSUVとして頭ひとつ抜きんでていると言っても過言ではないだろう。家族や友人を乗せる際に、車内でのホスピタリティを一段格上げしてくれるリアシートだ。

「COMFORT」が実現する最適な走りの制御

知らない街や初めてのルートを走る際にも、ダイナミックセレクトならびにアダプティブダンピングシステム付サスペンションは威力を発揮する。ゆっくりと走りながら景色を楽しみたいのなら、ここでもやはり「COMFORT」が最適だ。このモードは高速道路上だけでなく、走行速度やペダルとステアリング操作に応じて乗り心地を穏やかにするアルゴリズムで、GLBが最適な制御を選んでくれる。

細かな坂道が多く、段差やうねりのある湘南の市街地でも、当たりのソフトな突き上げ感のない乗り心地を提供するかと思えば、海沿いの国道で流れがよくなると、操舵感の自然な手応えと、4輪が姿勢を保とうとするフラット感、そしてアクセルオフ時のコースティングの伸びが増してくる。舗装の粗い道路を走っていてもロードノイズが車内に伝わって来ず、波の音を遠くに聴きながら、同乗者と心地よい会話を交わせる静かさのクオリティは相変わらず盤石だ。
「COMFORT」が実現する最適な走りの制御

“疲れを意識させない”が日々の質を向上

今回、都内から逗子マリーナへのショートトリップとはいえ、往復で総距離100㎞超を走ったドライブを通じて印象的だったのは、GLBの「快適な乗り心地」と、それによる「乗員に与える疲れの少なさ」だ。メルセデスならではのコンパクトSUV離れした静かで快適な居住性によって、走行中のストレスが少ないからこそ、移動中の車内でも充実した時間が過ごせる。また疲れが少ないからこそ、到着した先の目的地でも、積極的にアクティビティを楽しむ体力やモチベーションも高いレベルで維持される。もちろん遊び疲れた帰り道でのドライブでは、ドライバーをサポートしてくれる先進の運転支援機能の存在が心強い。

ドライバーも乗員も、ロングドライブの後に疲労感が驚くほど少ないというメリットは、週末のみならず平日にも大きなアドバンテージとなる。それはコンパクトSUVだから、都市での日常使いから週末のドライブまで、便利にこなせるという物理的なメリットだけの話ではない。次の日に疲れを残さないクルマを選んで乗っているからこそ、日々のパフォーマンスの質が向上していくという本質的な感覚だ。GLBが、オーナーのウェルネスとライフスタイルに資するコンパクトSUVとして、設計され造り込まれているというのは、そういう次元での話なのである。

ABOUT CAR

GLB 200 d 4MATIC Urban Stars

全長4660×全幅1845×全高1700mmのサイズに、メルセデス・ベンツとして無駄のない、きわめて筋肉質なスタイルを実現したコンパクトSUV。優れた環境性能と余裕あるドライバビリティを両立した2.0L直列4気筒クリーンディーゼルにより、スムーズかつ静粛性の高い走りを実現。国際基準の測定方法であるWLTCモードで15.9km/ℓという燃費性能を実現しており、日常使いからロングドライブまで経済性の面でも頼れる一台だ。最新モデルからは装備面での向上が図られ、Burmester®サラウンドサウンドシステム、マルチビームLEDヘッドライトが標準装備に。また外観についてもナイトパッケージが追加され、フロントスポイラー、サイドガーニッシュ、ルーフレール、ドアミラーのインサート、そしてフロントグリル内のスリーポインテッドスターまでもがブラックに変更。より引き締まった佇まいを特徴とする。
GLB 200 d 4MATIC Urban Stars

※ 撮影車両は、GLB 200 d 4MATIC Urban Stars【MP202601】です。
※ MPとはメルセデス・ベンツ日本にて使用しているモデル識別コードになります。
※ 機能装備はMPごとに異なります。詳しくはメルセデス・ベンツ正規販売店へお問い合わせください。