都市生活を彩るSUVのモデル選びにおいて、「サイズ感」を懸念のひとつに挙げる向きも少なくない。その点、洗練されたデザインと高い実用性を誇るメルセデス・ベンツの「GLC」は、全幅が1,890mmに抑えられており、また最新のアシスト機能によって、都心の狭い駐車場でもストレスなく扱える一台と言える。今回、週末のショッピングや、細い道が連続する街中での取り回しを通じて、GLCがもたらすラグジュアリーと洗練された実用性が高度に融合したカーライフをひも解く。

photos : Kunihisa Kobayashi
words : Shogo Hagiwara


驚くほど快適なパーキング機能

週末、心地よい潮風を感じながら横浜の瀟洒なショッピングモールへ足を伸ばす。滑らかなステアリングフィールと快適な静粛性に満ちた「GLC 220 d 4MATIC」でのドライブを経て、目的地に到着。この時、駐車場のゲートをくぐる際に気づくのが、駐車券を発券するマシンへのアプローチの容易さだ。GLCの全幅は、優れた居住性を担保しながらも1,890mmに抑えられており、見切りの良いボンネット形状と相まって、機器への幅寄せが極めて直感的に行える。また、開けたウインドウから自然に手を伸ばすだけで、体に無理を強いずチケットを受け取れる絶妙な車高が、ドライバーの心に確かな余裕を生む。

広々とした平置きの駐車スペースへクルマを入れる場面でも、先進技術がスマートな駐車をサポートする。ステアリングやブレーキの操作を自動で行う「アクティブパーキングアシスト」を活用することも可能だが、自らステアリングを握る際にも、高精細な「360°カメラシステム」が、ストレスのない駐車をガイドしてくれるので安心だ。メディアディスプレイの左側に車両の周囲を俯瞰する映像を映し出すとともに、右側のカメラ映像上にはステアリング操作に連動した黄色いガイドラインが鮮明に表示される。この軌跡に従ってステアリングを操作するだけで、白線に対して正確に、かつ隣の車両との間隔を最適に保ったまま、駐車を完了できるのである。

枠内にまっすぐ停められたGLCの横には、十分なスペースが残されている。週末のまとめ買いや、お目当てのブティックからショッピングバッグを抱えて戻ってきた際も、隣の車両との間を窮屈な思いをすることなく優雅にすり抜けることができる。そのまま後方へと回り込み、フットトランクオープナーを使ってテールゲートを開け、広大な荷室へスマートに荷物を収める。身軽になった後、運転席へと向かえば、今度はドアを十分な角度まで開いて乗車することができる。

また、SUVならではの適度な高さのシートポジションにより、腰を大きくかがめることなく自然な動作で乗降できる事実は、日常を美しく演出したいオーナーにとって重要なポイントと言えるだろう。さらに、高いアイポイントは駐車場内での歩行者や他車の動きも把握しやすく、見通しの良さによる運転のしやすさはもちろん、安全性と安心感の向上に貢献している。

都市に最適化された絶妙なサイズ設計

平置き駐車場での卓越した利便性に加え、都市部のマンションやオフィスビルに多い機械式駐車場においても、GLCのサイズ感は大きな強みとなる。新しい立体駐車場では、パレット幅の制限を「1,900mm〜1,950mm」とするSUV対応も増えつつある。つまり、堂々とした存在感を放ちながらも、全幅を1,890mmに収めたGLCであれば、多くのインフラ条件も難なくクリアできるのだ。日本の都市環境を熟知したこの絶妙なサイズ設計により、休日の外出先でも駐車場所の選択肢に困ることは少ないだろう。
都市に最適化された絶妙なサイズ設計


狭い道でも軽快なフットワーク

ショッピングモール内のタイトなスパイラルスロープや、都市部の裏通りを走る際、ドライバーは「ひと回り小さいモデルを運転しているのでは」という驚きと錯覚を覚えるかもしれない。この軽快な身のこなしを生み出す最大の理由が、オプション設定されている「リア・アクスルステアリング」*の存在だ。走行時、後輪が前輪と逆方向に最大4.5度傾くことで、最小回転半径が縮小される。これにより、敷地が狭く、取り回しが難しいコインパーキングでの出し入れや、入り組んだ住宅街での右左折が連続する道でも、余計なストレスを感じることなく、思いのままの車両操作を行うことができる。

* GLC 220 d 4MATIC Sports(ISG)MP202602の場合、ドライバーズパッケージ装着時に装備。詳細は装備表をご覧ください。


ゴルフバッグ3個収納の頼もしい荷室

充実のショッピングを終え、荷物をクルマに積み込む瞬間も、GLCは優雅な体験を提供してくれる。リアエンドの奥には、560Lから最大1,680L(リアシート可倒時)という、先代モデルから拡大された広大なラゲッジルームが備わっている。

テールゲートを開けると、張り出しの少ないスクエアでフラットな空間が現れ、大小さまざまなショッピングバッグはもちろん、週末の小旅行用スーツケースも後席を倒さず無理なく収納できる。さらに、アクティブな趣味をもつオーナーにとっては、大型ゴルフバッグが最大3個まで積載可能であるという点も特筆すべき特徴だろう。また、開口部のフロアの高さが適切に設計されているため、女性でもこうした重い荷物の積み下ろしが苦にならない配慮も嬉しい。

荷物を積み終えて運転席に腰を下ろせば、そこにはメルセデスが誇るモダンでラグジュアリーなプライベート空間が広がる。翼のような形状のダッシュボードに採用されたリアルウッドインテリアトリムと、64色から選べるアンビエントライトの柔らかな光が、都市の喧騒から隔絶された心地よい安らぎでドライバーや同乗者を包み込んでくれる。


スムーズかつ静粛性の高い上質な走り

横浜と都心を結ぶハイウェイでは、GLCの卓越した走行性能と安全装備が真価を発揮する。今回ドライブした「GLC 220 d 4MATIC」は、2.0リッターのクリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジンにマイルドハイブリッドシステム(ISG)を組み合わせたモデルだ。力強いトルクとISGによるモーターの緻密なアシストにより、合流や追い越しでも極めてスムーズな加速を披露する。

また、自動車の安全技術を長年リードしてきたメルセデス・ベンツが誇る最新の安全運転支援システムが、長距離移動の疲労を大幅に軽減する。特に、前走車との車間距離を自動で維持する「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」や、車線中央の走行をアシストする「アクティブステアリングアシスト」は、その最たる例と言えるだろう。さらに、ステアリングから手を離さずに各種設定が行える静電容量式センサーを備えた最新のステアリングホイールも相まって、上質でリラックスしたクルージングを楽しむことができる。


新モデル追加で広がるGLCの世界

そして今回、新ラインアップが追加された。「GLC 220 d 4MATIC Sports (ISG)」である。最大のトピックは、これまでオプション設定であった人気の「AMGラインパッケージ」を標準化しているにもかかわらず、価格の上昇を極限まで抑えている点だ。エクステリアには、無数のスリーポインテッドスターが散りばめられたフロントグリルが採用され、先進的でアグレッシブな表情を演出。足元には力強さを象徴する大径の20インチAMGアルミホイールが装備されている。

ドアを開ければ、ドライバーの感性を刺激する特別な空間が待ち構えている。ダッシュボードを飾るシックなアンスラサイトライムウッドインテリアトリム、身体をしっかりと包み込むスポーツシートや、極上の手触りを誇るナッパレザーの本革巻スポーツステアリングなどを専用装備。SUVならではの実用性はそのままに、ダイナミックな存在感とスポーティな上質さを一層際立たせ、日常のドライブをよりエキサイティングな体験へと昇華させてくれる。

一方、よりパーソナルで流麗なスタイルを重視するなら、美しいルーフラインをもつ「GLC 220 d 4MATIC Coupé Sports (ISG)」という選択肢も用意されている。クーペでありながら後席のヘッドルームや積載性は十分に確保されており、デザインと実用性の妥協はない。

感性を満たすラグジュアリーなデザイン、日本の環境を知り尽くした絶妙なサイズ感、そして圧倒的な合理性──。GLCが提供する唯一無二の世界観は、オーナーの洗練された日常をどこまでも美しく、しなやかに支えてくれるのである。


ABOUT CAR

GLC 220 d 4MATIC Sports (ISG)

メルセデス・ベンツのベストセラーSUVに、スポーティな個性を与えた新モデルが「GLC 220 d 4MATIC Sports (ISG)」。高トルクと優れた環境性能を両立する2.0L直列4気筒クリーンディーゼルに、モーターがエンジンをアシストするISGを搭載し、スムーズで静粛性の高い走りを実現する。最大の特徴は「AMGラインパッケージ」の標準装備化。スリーポインテッドスターが散りばめられたフロントグリルや20インチAMGアルミホイールがダイナミックな外観を演出する。室内にはシックなアンスラサイトライムウッドインテリアトリムやナッパレザーのスポーツステアリングを備え、力強さとラグジュアリーが高度に融合した一台に仕上がっている。また、流麗なクーペモデルの「GLC 220 d 4MATIC Coupé Sports (ISG)」も合わせてラインアップに追加された。
GLC 220 d 4MATIC Sports (ISG)

※ 撮影車両は、GLC 220 d 4MATIC (ISG)【MP202502】です。
※ MPとはメルセデス・ベンツ日本にて使用しているモデル識別コードになります。
※ 機能装備はMPごとに異なります。詳しくはメルセデス・ベンツ正規販売店へお問い合わせください。
※ 先進安全装備はドライバーの安全運転を前提としたシステムで、事故被害や運転負荷の軽減を目的としています。このシステムは走行中の状況により、認識性能・制御性能に限界がありますので、システムだけに頼った運転は行わず、安全運転を心がけてください。先進安全装備をご使用の際には必ず取扱説明書をお読みください。