Eクラスのステーションワゴンは、見る者にラグジュアリーで充実したライフスタイルをイメージさせる。高い実用性を備えることから長年にわたって作り続けられてきた。そのベクトルはセダンとは異なるものの、Eクラスを象徴するモデルでもある。

words: Tatsuya Otani
photos: Daijiro Kori

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、ボディカラー:ノーティックブルー、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。
※ MPとはメルセデス・ベンツ日本にて使用しているモデル識別コードになります。

Eクラスの良さを失わず、
ワゴンとしての実用性を高める

メルセデス・ベンツのEクラスといえば、セダンだけでなくステーションワゴンの存在もまた忘れることができない。その誕生は1977年のこと。このときは“123”と呼ばれるシリーズのセダンに追加される形でデビューしたが、高い機能性に華やかなライフスタイル性が加わったEクラス ステーションワゴンは、メルセデス・ベンツにとって初めてのコンセプトだったというだけでなく、多くのライバルたちにとっても革新的なアイデアであり、またたく間に世界中で好評を博することとなった。

ちなみに、デビュー当時のEクラス ステーションワゴンの最上級グレードは280TEの名で親しまれた。モデル名に含まれたTはTouringとTransportの両方を意味していたとされる。たくさんの荷物を積み込んで遠くまでドライブする。そんな使い方がイメージできるネーミングといえるだろう。そうしたEクラス ステーションワゴンのコンセプトは、最新のE 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)にも忠実に受け継がれている。

ボディ前半部分はセダンのエクステリアと多くを共有しているものの、ステーションワゴンは後方まで長く伸びきったルーフが与えられたことで、より伸びやかな印象を見る者に与える。まるでひと筆書きで描かれたかのようなシンプルで巨大なウィンドウグラフィックスもまた、オーナーの多彩なライフスタイルを象徴しているようでいて美しい。

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、ボディカラー:ノーティックブルー、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。

そんなEクラス ステーションワゴンが、余計な装飾を廃したピュアなスタイリングにより、セダンに通ずるフォーマルな装いを手に入れていることも事実だろう。また、その趣はSUVとも異なり、ビジネスからプライベートまでどんなシーンでも違和感なく乗りこなせる点がステーションワゴンのメリットといえる。

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、ボディカラー:ノーティックブルー、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。

しかも、ただフォーマルで美しいだけでなく、その内側に驚くようなスペースユーティリティを確保しているという点でも注目に値する。ラゲッジスペースはセダン(E 300 Exclusive(ISG搭載モデル))を75リッター上回る615リッター。例えばこの状態で3セットのキャディバッグ* が積載可能(ラゲッジルームカバーを外せば最大4セット)。さらに後席を倒せば、その容量は実に1,830リッターにまで拡大する。どんな使い方にも余裕で対応できる荷室空間といえるだろう。

*「キャディバッグ」について
※ キャディバッグのサイズは9型(約横30cm×縦89cm×幅37cm)、47型インチ対応(全長128cm)を想定したものです。

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、ボディカラー:ノーティックブルー、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。

その一方で、ハンドリングや乗り心地、さらには動力性能といった点では、セダンとの違いがまったくといっていいほど感じられなかった。うねった路面でも鷹揚にフラットな姿勢を保ちつつ、ゴツゴツとしたショックをほとんど伝えない乗り心地はセダンと瓜二つ。タイヤに起因するロードノイズの音量がセダンと同じ極めて低いレベルに抑え込まれていることも、開口部が大きく、客室を荷室から隔離するリアバルクヘッドを持たないステーションワゴンとしては異例のことといっていい。

E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)の車重はステーションワゴンのほうが70kgほど重くなるものの、最大トルク400N・mを生み出すパワートレインのおかげで、走りの力強さという点でもセダンとの違いはまるで感じられなかった。つまり、手に入れたのは巨大なラゲッジスペースだけで、失ったものはなにひとつないといっても差し支えないのが、Eクラス ステーションワゴンの最大の特徴なのである。

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。

いや、ステーションワゴンがセダンを上回っている点が、もうひとつあった。ルーフがボディ後端まで長く伸びきっているおかげで、後席の頭上のスペースはステーションワゴンのほうが3~4cmほど余裕があるのだ。これもロングツーリングに出かける際には大きなメリットとなるだろう。

半世紀近い歴史を誇るEクラス ステーションワゴンもまた、伝統が磨き挙げた魅力に溢れたモデルといえそうだ。

※ 画像は【MP202401】E 300 Stationwagon Exclusive(ISG搭載モデル)、ボディカラー:ノーティックブルー、有償オプション(レザーエクスクルーシブパッケージ)装着車です。
※ 写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合があります。