幼少期から肌で感じた完成度
2013年の発足当時からメルセデスAMG一筋で日本のSUPER GTを戦い続けているチームがある。黒澤治樹監督率いるLEON RACINGだ。
その名からわかるとおり、母体は「モテる」がテーマの人気クオリティ・ライフスタイル誌だが、過去11年間にわたって真剣に挑戦を続けているうえ、2018年にはシリーズ・チャンピオンにも輝いたことのある名門チーム。そんな彼らが選んだのが、メルセデスAMGだったのである。
2013年の発足当時からメルセデスAMG一筋で日本のSUPER GTを戦い続けているチームがある。黒澤治樹監督率いるLEON RACINGだ。
その名からわかるとおり、母体は「モテる」がテーマの人気クオリティ・ライフスタイル誌だが、過去11年間にわたって真剣に挑戦を続けているうえ、2018年にはシリーズ・チャンピオンにも輝いたことのある名門チーム。そんな彼らが選んだのが、メルセデスAMGだったのである。
そして2023年、LEON RACINGは5年ぶりとなるチャンピオンを目指してSUPER GTのGT300クラスに参戦。シーズン前に、パートナーであるブリヂストンと徹底的にタイヤ開発を行ったこともあり、岡山国際サーキットで開催された開幕戦では予選でポールポジションを獲得したうえに決勝でも2位でフィニッシュ。続く富士スピードウェイでの第2戦でも4位入賞を果たし、ポイントランキングではトップに躍り出たのである。
その圧倒的な速さと強さから「このままチャンピオン目指してまっしぐら」に突き進むと期待されたものの、結果的には、最終戦までライバルチームとのしのぎを削る激戦を繰り返すこととなった。
「チームやドライバーが小さなミスを犯すなど、わずかに歯車が噛み合わなくなったのが原因でした」と黒澤監督。「ただし、同じ失敗は2度と繰り返さないよう、ミスの原因をひとつひとつ徹底的に究明し、それぞれに対策を施してきました。したがって、ミスが起きたのは残念なことですが、これがチームの成長を促し、さらに強くなったともいえます」そうした成果が遺憾なく発揮されたのが最終戦だった。
ドライバーの蒲生尚弥選手と篠原拓朗選手が力をあわせた結果、予選で3番グリッドを獲得すると、決勝では両ドライバーが速く安定したペースで走行したことに加え、ピットのタイミングのチーム判断も光り2番手に浮上。さらにトップをうかがうシーンも見られたが、途中で雨が降ったり止んだりの難しいコンディションとなったこともあって攻略はならず、予選結果をひとつ上回る2位でチェッカードフラッグを受けた。この結果は、シーズンを通じて、チームが成長した証といっていいだろう。
最終戦の開催地となったモビリティリゾートもてぎで、メルセデスAMGの「強さの秘密」について黒澤監督に訊ねた。
「現在、チームはメルセデスAMGが作るAMG GT3を走らせていますが、とにかく強いレーシングカーです。“強い”というのは、トラブルが起きなくて信頼性が高いという意味はもちろん、たとえ気温がひどく上がったり下がったりしても、一定のパフォーマンスをずっと出し続けることができるといった意味での強さもある。これは一般的なレーシングカーではあまり見られない、極めて異例なことといえます」
周知のとおり、マシンに用いられる各パーツにはそれぞれ寿命があり、定期的な交換が必要となる。しかし、そんなときでもパーツ発注用のシステムを通じて本国にオーダーをかけると、驚くほどのスピードでパーツが手元に届けられるそうだ。
「こういうシステム作りは本当にすごいと思うし、レーシングチーム運営にも生かせると思うので、彼らの仕事振りを一生懸命、勉強させていただいています」
そうした彼らのプライドを支えているのが、メルセデスAMGの「One man, One Engine」というポリシーだろう。これは、一基のエンジンを流れ作業のように組み立てていくのではなく、最初から最後までひとりのメカニックが責任を持って担当する作業方法を指す。おかげで圧倒的に高い品質や信頼性を実現できるというのだが、同じポリシーはLEON RACINGのAMG GT3に搭載されているエンジンにも適用されている。「だから信頼性が高いんですよ」 黒澤監督はそう誇らしげに語った。
最後に、メルセデスAMGのカスタマーレーシングに対する今後の期待を黒澤監督に語ってもらった。「これからも速くて強いマシンを供給し続けていただきたいと思いますし、自分たちも、彼らメルセデスAMGの努力に応えるような成績を出さなければいけないと思っています」
なお、最終戦を2位で終えたLEON RACINGは、シリーズランキングでも8番手から4位へとジャンプアップ。来季に向けて強い手応えをつかみつつ、サーキットを後にした。