去る11月某日。夜の東京・六本木に佇む「メルセデス ミー 東京」で、従来のサウンドコンセプトを覆す革新的な音響体験イベントが開催された。その名も「Mercedes-Benz x Dolby Atmos®︎ UNHEARD OF」。ミュージック、ファッションなど各界を代表する来場者を魅了したこのライブイベントが提示する未来のカーライフとは。
photo: ARISAK
Words: Takeshi Sato
音楽は、スピーカーから出てくるものだと思っていた。けれどもこの日の「メルセデス ミー 東京」で、その認識は完全に覆された。その音色は、天井から降ってきたり、床の底から湧いてきたり、はたまた集まった聴衆の周囲をすっぽりと包み込んだのである。
「Mercedes-Benz x Dolby Atmos®︎ UNHEARD OF」と名付けられたこの日のイベントは、新型モデルや新サービスを紹介する“記者会見的”なものではなく、メルセデス・ベンツがドルビーとともに提案する、「音楽の楽しみ方の新たな境地を思う存分堪能すること」を唯一の目的としたものだった。来場者は、体感する音のエクスペリエンスがこれまでよりはるかにアップグレードされていることを、文字通り自身の五感を通して感じることができたことだろう。
音楽・映画業界のデフォルトへ
イベントの模様をお伝えする前に、メルセデス・ベンツの各モデルが順次導入しているDolby Atmos®︎ の技術について説明したい。
Dolby Atmos®︎ とは、ひと言で言えば立体空間オーディオを実現する音響技術。これまでの音響表現が平面であったのに対して、3Dで再現される点がもっとも大きな相違点だ。音楽制作・鑑賞の根底を成すプラットフォームであり、有名ブランドによる高性能スピーカー採用を謳った車内サウンドシステムとは一線を画す。サウンドシステムが高性能になるほどDolby Atmos®︎ の音響をよりヴィヴィッドに体感できることは間違いないが、基本的にどのようなサウンドシステムにも対応できるのが特徴だ。
さらにDolby Atmos®︎ は、アーティストが意図した通りの音源が、ディティールまで明瞭かつ正確にエンドユーザーであるリスナーに届くという優位性をもつ。実際、Dolby Atmos®︎ の発明は、モノラルからステレオに音響システムがアップグレードされたのと同等の大変革だと位置づけられており、現在では、ビルボードのトップ100にランクインするアーティストのうち、すでに87%がDolby Atmos®︎ を採用、制作活動を行っているという。
立体音響が時代を変える
会場を魅了した音楽は、「Mercedes-Benz x Dolby Atmos®︎ UNHEARD OF」をプロデュースした3Dサウンドデザイナーの瀬戸勝之さんがこの日のために制作したもの。「立体音響が時代を変えると思います」と語る瀬戸さんは、立体音響の“威力”が伝わるように、総計80のスピーカーを会場に配置したという。
またレーザーと照明を効果的に用いることで、サウンドの動きが視覚的にも理解できる演出も施されていた。エレクトロニカルな電子音、波や風を表現する自然音、そして人の肉声によるヒューマンビートボックスなど、さまざまな音源を活用して全方位的にDolby Atmos®︎ の魅力が表現される一夜となった。
Dolby Atmos®︎ をリアルに体感する!
また、「メルセデス ミー 東京」に隣接するEQ Houseでは、Dolby Atmos®︎ をホームオーディオとして体験することができた。4つのスピーカーや7.1.2chサウンドバーと2つのスピーカーの組み合わせから生まれる音は、映画館で体感する3D音響そのもので、自宅にいながらシアターの臨場感と迫力が楽しめる。
こうしたサウンドを実現できる背景には、長年積み重ねてきた技術力がある。ドルビー・ジャパンによると、音像をX軸、Y軸、Z軸と3D環境に的確に配置して座標データを組む技術がその土台にあるのだという。これは、長年にわたってハリウッドや世界的レコーディングスタジオとともに、高音質を追求してきた過程で磨かれたものだ。
ドルビーとメルセデス・ベンツは、カセットテープの時代から車内音響の向上に取り組んできた。100年に一度のクルマの大変革期と言われる今、車内は運転だけに集中する空間から、安全を確保したうえで快適かつ豊かな時間を過ごす空間に変わりつつある。その一つの方法が、Dolby Atmos®︎ の立体音響を堪能することにあると言えよう。
ドルビーは、音響はもちろん、「Dolby Vision®」という革新的な映像技術も開発している。メルセデスも、現在は音楽のストリーミングが主流だが、今後映像のストリーミングサービスも加わる予定。仮に、自動運転の技術がさらに進化すれば、メルセデス・ベンツの車内は3Dシアターに勝るとも劣らない、エンターテインメント空間になる可能性があるのだ。
試乗車で究極の音響に触れる
メルセデス・ベンツはDolby Atmos®︎ の音響技術を忠実に再現するために、Burmester® のサウンドシステムを多くの車種に採用している。Burmester® 3D サラウンドサウンドシステムは、EQS、EQE、Sクラスなど。シートの振動も加わってさらに臨場感が高まるBurmester® ハイエンド4Dサラウンドサウンドシステムは、Sクラス、メルセデス・マイバッハ Sクラスなどがラインアップする。
今回「メルセデス ミー 東京」では、EQS、EQEの車内でDolby Atmos®︎ を体験できる展示を、11/30(木)まで開催。最新モデルのメルセデスAMG S 63 E PERFORMANCEとメルセデスAMG C 63 S E PERFORMANCEも展示しているほか、気軽に試乗できる「TRIAL CRUISE」では、Dolby Atmos®︎ に対応した試乗車も用意。興味のある方は、ぜひ一度「メルセデス ミー 東京」に足を運んでみてはいかがだろうか。
SHOP INFORMATION
メルセデス ミー 東京 (六本木)
東京都港区六本木7-3-10
TEL 03-3423-1256/GALLERY(TRIAL STATION)
※ 専用駐車場なし
※ メルセデス ミー 東京(六本木)は2024年9月30日(月)をもって営業を終了いたしました。
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※ 車両の仕様・装備は、撮影時点の仕様であり、日本仕様と異なる場合があります。