シックな佇まいと程よいサイズ感を誇るメルセデス・ベンツの電気自動車EQB。フル電動のSUVで環境にやさしいサステナブルモデルであると同時に、居住性・快適性とディテールまで凝らしたデザインを持ち合わせたラグジュアリーな一台だ。そんなEQBを静岡県の天竜川河口へと走らせた──。日本の美しい冬が演出する特別な朝日を目撃するために。

photos: Banko Gojo
words: Takeshi Sato

美しい冬が演出する朝の絶景

西高東低の気圧配置となる冬の太平洋沿岸は、晴天の日が多く、空気も澄み渡ることから、美しい日の出を見られる機会が多いことで知られている。山々の間から顔を出す太陽にも魅力はあるが、天と地をまるで一本の太刀で切り取ったかのような水平線から昇る朝日を眺める体験は格別だ。そこで今回は、この「特別な朝」を目撃するため、広大な太平洋を望む静岡県磐田市の天竜川河口を目指した。

旅の相棒となるのは、メルセデス・ベンツのSUV「EQB 250」。100%電気で走る、ピュアなEVだ。運転席に滑り込むとシルバーに光るエアコンの吹出口*や、ほんのりと室内を照らすアンビエントライトがドライバーを出迎えてくれる。文字通りインテリアの設えは上質そのものだ。

* AMGラインパッケージ選択時

もちろんインテリアのみならず、走りの性能も高い次元で実現されている。最高出力190psを発生するモーターが実にパワフルで、ゼロ発進から豊かな加速を提供。「Eco(エコ)」「Comfort(コンフォート)」「Sport(スポーツ)」、そして個別設定ができる「Individual(インディビジュアル)」という4つのドライブモードが用意されており、その時の気分やドライブの目的などシーンに合わせて使い分けられるのも嬉しい。

力強いだけではなく、静かで滑らかなドライブフィールも特筆すべき特徴といえる。「電気自動車だから静かなのはあたりまえ」と思いきや、実は必ずしもそうではない。エンジン音がなくなることでかえってタイヤやボディが風を切るノイズが目立ってしまうケースもあるからだ。しかし、EQBは遮音がしっかりされていて、高速道路を巡航するシーンでも極上の静けさを享受することができるのである。

ロードセーフティも万全

都内から磐田インターチェンジまでの約250kmは、あっという間に感じられるほどスムーズだった。インテリジェントドライブ機能が車線をキープしたまま先行車両の追従をサポートしてくれるので疲労は最低限に抑えられ、またドライバーが万が一気づかずに車線をはみ出しても車載カメラが認識し、アクティブレーンキーピングアシスト機能がハンドルの微振動で警告してくれる。まさにロードセーフティに関しても秀逸の機能を備えているのである。

静かな車内で家族や友人との会話を楽しむのもよし、スマートフォンからお気に入りの楽曲を高い音質で聴くのもよし。もちろん、モーターの俊敏なレスポンスと、思い通りに曲がるハンドリングが組み合わされたドライビングを存分に堪能するのもいいだろう。このクルマは、ドライブの楽しみ方に多彩な選択肢を用意してくれるのである。

朝日が浮き彫りにする官能的デザイン

夜明け前、静まりかえった天竜川の河口に到着。空は満天の星空で、こうしたシチュエーションに、無音・無振動に限りなく近いEQBはぴったりとフィットする。

やがて東の空が少しずつ明るくなっていく。それまではっきりと見えなかった水平線が、次第にくっきりとしたラインへと変化、やがて針先で開けた小さな穴から光が漏れるように太陽の一部が姿を現す。小さな点は少しずつ輪郭を大きくしていき、やがて空を赤く染め、海面をきらきらと輝かせる。

EQBのボディカラーは、ローズゴールドというメタリック塗装*。朝日の色にぴたりとフィットしている。そしてEQBのボディには、日の出のシーンがきれいに映り込んでいる。このきれいな映り込みは、メルセデス・ベンツが提唱する「センシュアル・ピュアリティ(官能的純粋)」というデザインコンセプトの賜物だろう。派手なラインや複雑な面の構成でデザインを表現するのではなく、シンプルに表現することで本質的な美しさを追求するというのが、メルセデスの哲学なのだ。

 *  有償オプション

EQBのデザインも奇をてらったものではなく、すっきりとしたラインと曲面で構成されている。だからこそ日の出や朝焼けが、美しくボディに映り込むのだ。都市部でもスタイリッシュだと感じるデザインだが、太陽や波など、自然の光や造形が映り込むと、「センシュアル・ピュアリティ」という無駄な装飾を削ぎ落とすデザイン手法がより深く理解できるような気がする。

充電スポットもスマートに検索

太陽と空と海が織りなすマジックタイムはあっという間に終わりを迎える。本当に心を奪われる瞬間は5分か、長くて10分。このわずかな時間を見るためだけに数百キロも走り、非常に贅沢な時間を過ごしたいと思わせるのが、このEQBというクルマの魅力なのかもしれない。

完全に日が昇ったところで帰路に着く。EQB 250の一充電あたりの走行可能距離は最大520km*で都内からの往復も可能だが、安心のためElectric Intelligenceナビゲーションで道中の充電ステーションを検索する。

 *   WLTCモードでの一充電走行距離の数値。定められた試験条件のもとでの数値のため、お客様の使用環境(気象、渋滞など)、運転方法(急発進、エアコン使用など)、整備状況(タイヤの空気圧など)に応じて値は異なります。電気自動車は、走り方や使い方、使用環境などによって航続可能距離が大きく異なります。

このElectric Intelligenceナビゲーションは、近隣の充電ステーションの位置情報を検索、充電状態や気温などから総合的に判断して適切なルートで案内してくれるのだ。しかも話しかけて音声で操作するMBUXにも対応しているから非常に使い勝手がいい。

結果、新東名高速道路のNEOPASA駿河湾沼津に急速充電器が6基あることが判明。150kWという高出力の急速充電器で充電している間に朝食を摂る。このサービスエリアは急速充電器だけでなくレストランやフードコートも充実しており、美味しい食事を堪能する間に充電できる点は嬉しい。

お腹とバッテリーは満たされ、心もリフレッシュ! ここから一路、東京を目指す。

往路と同様、復路も快適で楽しいドライブとなり、最終目的地が視野に入ってきた頃から「次のドライブはどこに行こうか」と考えを巡らせ始めている自分に気づく。それほどこのクルマにはたくさんの魅力が詰まっているのである。

ABOUT CAR

EQB 250

コンパクトでありながら、最大7人分のスペースを確保した室内はゆったり。長いホイールベースを生かした3列シート*1と、多彩なシートアレンジで大きな荷物も搭載できる使い勝手の良さが特徴。最大520km*2と、日常からレジャーまで幅広く使える航続距離を実現している。
EQB 250

*1 3列目シートは、乗車時の安全確保のため、身長165cm以下の乗員のみが使用できます。 
*2 WLTCモードでの一充電走行距離の数値。定められた試験条件のもとでの数値のため、お客様の使用環境(気象、渋滞など)、運転方法(急発進、エアコン使用など)、整備状況(タイヤの空気圧など)に応じて値は異なります。電気自動車は、走り方や使い方、使用環境などによって航続可能距離が大きく異なります。

※ 車両の仕様・装備は、撮影時点の仕様であり、日本仕様と異なる場合があります。