スペインでの6シーズン目を戦い抜き、日本代表では背番号10を背負ってキャプテンマークを巻いた久保建英選手。世界が注目するフットボールプレーヤーの一人であるその久保選手が帰国した際に、移動の“足”を支えるのがメルセデス・ベンツの「GLC 220 d 4MATIC Core(ISG)」だ。今回、一時帰国した貴重なタイミングで話したクルマにまつわる想い、そして次なる目標とは。
photos : UTSUMI
styling : Kohei Kubo
hair & make-up : Ken Yoshimura
words : Naoki Masuyama
事実、久保選手が現在所属するレアル・ソシエダのチームメイトにも、メルセデス・ベンツのファンは少なくないそうだ。自身は「あまりクルマについては詳しくない」と謙遜しながら、「彼らの話を聞くのは楽しいし、参考になります」と久保選手。普段から仲の良い様子が窺える。
「平均年齢が24歳くらいのチームで、同年代の選手が多いんです。年齢が近いせいか趣味が似ていて、みんなフットワークが軽い。普段からご飯を一緒に食べに行ったりします。アルセン・ザハリャン選手とは特に仲が良くて、彼が大のメルセデス好き。それこそ、彼の愛車は僕が昨年のオフシーズンに乗ったGLCと同じタイプの色違いです。ザハリャン選手は内装にもこだわっていて色々語ってきますが、それは半分くらい聞き流していたのであまり覚えていません(笑)」
スペインでは、練習場と自宅の行き帰りで自らハンドルを握る。プロになってから購入したクルマで、時には自宅近くの海を見にいくこともあるという。自宅から5分ほどのところにあるラコンチャ海岸がお気に入りだ。
「もともと自然と触れ合うのが好きだし、運転も楽しいからよく行きます。最近、海に行く時は車内で平井大さんの曲を聴くことが多いですね。ほかに思い出に残っているドライブとしては、今季で退任する(イマノル・アルグアシル)監督との食事会で彼の故郷に行きました。バスクの葡萄畑を抜けて、小高い丘の上にあるレストラン。道中の体験も含めて、とてもいい思い出になりました」
ピッチ内外へ真摯な目を向ける、24歳の成熟味
そんな恩師と挑む最終シーズンとなった今季は、残念ながらラ・リーガでは11位と低迷。ヨーロッパカップ戦への出場権を逃し、久保選手自身も5ゴールと期待に応えられたとは言い難い。試合数の増加によるタイトスケジュールに苦しみ、修正の時間が取れなかったことも要因の一つと自己分析する。それでも、手応えを感じた瞬間は確かにあった。
「最終的に負けてしまったけど、カップ戦準決勝アウェイのレアル・マドリー戦は楽しかったですね。ワンシーンごとに振り返ってもそう感じますが、勝ち越していた2〜3分はとても幸せで、みんなでよくあそこまで持っていけたなと思います」
その試合ではPKを与えられてもおかしなくないシーンがありましたよね? と水を向けると、毅然とした態度でこう答えてくれた。
「審判の基準はそれぞれで、人によってはファウルを取ってもらえたかなと思います。でも、彼(ハビエル・ロハス主審)は、仲がいいわけじゃないですけど、個人的に好きな審判。彼が取らないなら、ファウルじゃないんでしょう」
去る6月4日で24歳の誕生日を迎え、年齢的にも中堅の仲間入りを果たした久保選手。「年を意識してサッカーはしない」という哲学はブレずとも、時の流れ、そして自身のメンタル的成長は自覚している。
「たとえば(ルカ・)モドリッチ選手もそうですが、僕が小さい頃からバリバリ活躍していた選手たちが徐々にフェードアウトしていって、新しい選手が入ってくる。監督もどんどん入れ替わる。そのなかで、自分は何ができるか。メンタルに関しては、最近やっと大人になってきたと感じています。もともとピッチ内の落ち着きはプレーの特徴のひとつであったと思いますが、ピッチ内外でよりたくさんのものが見えるようになったのかもしれません」
その意識変化は、2026年のワールドカップで過去最高の成績を目指す日本代表にとっても必ずや大きな要素となるだろう。
「チームや個人として準備は当然する。でも、最後のひと押しを変えられるのは気持ちの部分。プレーヤーの技術がすぐに上達するほどサッカーは簡単ではないけれど、気持ちはひとり一人の意識次第でどうにでも変えることができる。慢心せず、謙虚に最後まで突き詰めたいですね。自分たちの立ち位置を間違えずに、チャレンジャー精神を持って戦えたらと思います」